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COLUMN専門コラム

2026/05/24コラム-人材

採用にかかる費用の相場とコスト削減の考え方

採用にかかる費用の相場とコスト削減の考え方

「採用に思った以上にお金がかかる」「採用コストをもっと抑えたい」——採用に取り組む企業の多くが直面する悩みです。採用には、求人広告費や人材紹介料など、さまざまな費用がかかります。相場を知らずに進めると、コストばかりかさんで成果が出ないという事態に陥りかねません。本記事では、採用にかかる費用の相場とコスト削減の考え方を、費用の内訳から手法別の相場、賢いコスト削減の方法までを、はじめての方にも分かるように体系的に解説します。

採用にかかる費用とは?

採用にかかる費用(採用コスト)は、大きく「外部コスト」と「内部コスト」に分けられます。外部コストは、求人広告費、人材紹介料、採用イベントの参加費など、社外に支払う費用です。内部コストは、採用に関わる社員の人件費や、採用担当者の工数など、社内で発生する費用です。

多くの企業は外部コストばかりに目を向けがちですが、実は内部コストも無視できません。応募者対応や面接にかかる時間も、立派なコストです。採用コストを正しく把握するには、目に見える外部コストだけでなく、見えにくい内部コストも含めて考える必要があります。これが、コスト削減を考えるうえでの出発点になります。

採用単価(採用コスト)の考え方

採用の費用対効果を測る指標として、「採用単価」があります。これは、1人を採用するのにかかった総コストを表すもので、採用にかかった費用の総額を採用人数で割って算出します。たとえば、採用活動に100万円かけて2人採用できれば、採用単価は50万円です。

採用単価を把握することで、どの手法が効率的か、コストが適正かを判断できます。重要なのは、単に安く採用することではなく、「定着・活躍する人材を、適切なコストで採用する」ことです。安く採ってもすぐ辞められては、かえって割高になります。採用単価は、質と効率の両面で採用を評価するための物差しになります。

手法別の費用相場

採用手法によって、費用の相場は大きく異なります。代表的な手法ごとに見ていきましょう。

求人広告(求人媒体)

掲載型で、数万円〜数十万円程度が目安です。掲載期間やプランによって変わり、採用の成否にかかわらず費用が発生します。複数採用できれば、1人あたりのコストは下がります。

人材紹介

成功報酬型で、採用した人材の理論年収の30〜35%程度が相場です。1人あたりは高額ですが、採用が決まるまで費用はかかりません。

ダイレクトリクルーティング(スカウト)

サービス利用料(月額や成功報酬)がかかります。運用次第で、人材紹介より1人あたりを抑えられる場合があります。

リファラル採用(社員紹介)

紹介者へのインセンティブ程度で、最もコストを抑えやすい手法です。文化に合う人材が集まりやすいのも利点です。

採用コストが高くなる原因

採用コストが想定以上に膨らむのには、いくつかの原因があります。よくあるパターンを知っておきましょう。

  • 早期離職が多い:採ってもすぐ辞められ、採用をやり直すことでコストが二重三重にかかる。
  • ミスマッチが多い:求める人材と合わず、採用と離職を繰り返す。
  • 手法が自社に合っていない:効果の薄い手法に費用をかけ続けている。
  • 採用に時間がかかりすぎる:選考が長引き、内部コスト(人件費)がかさむ。
  • 応募が集まらない:求人内容が魅力的でなく、広告費をかけても反応が薄い。

コスト削減の考え方

採用コスト削減で最も重要なのは、「単に支出を削る」のではなく、「費用対効果を高める」という視点です。安い手法に飛びついても、成果が出なければ意味がありません。むしろ、適切な投資で質の高い採用を実現し、定着率を高めることが、結果的に最大のコスト削減になります。

たとえば、早期離職が多い企業は、採用単価を下げるよりも「定着率を上げる」ことのほうが、トータルのコスト削減に効きます。コスト削減は「目先の費用」だけでなく、「採用の質」「定着率」「工数」まで含めた全体最適で考えることが鉄則です。次に、具体的な削減策を見ていきましょう。

削減策1:低コストの採用手法を活用する

採用コストを抑える最も直接的な方法は、低コストの手法を活用することです。特に効果的なのが、社員の紹介による「リファラル採用」です。紹介者へのインセンティブ程度のコストで、自社の文化に合う人材を採用でき、ミスマッチも少ないため、費用対効果が非常に高い手法です。

また、自社の採用サイトやSNSでの発信も、低コストで継続的に応募を集める手段になります。最初に構築する手間はかかりますが、一度作れば広告のように費用が出続けることはありません。求人媒体に頼りきりだった企業は、これらの自社主体の手法を組み合わせることで、外部コストを大きく削減できます。

削減策2:ミスマッチと早期離職を減らす

採用コストを押し上げる最大の要因の一つが、ミスマッチによる早期離職です。せっかく採用してもすぐ辞められれば、採用費も教育費も無駄になり、再び採用活動が必要になります。逆に言えば、ミスマッチを減らし定着率を高めることが、最も効果的なコスト削減策です。

求める人物像を明確にし、仕事内容や条件を正確に伝え、選考で見極めを深め、入社後のフォローを充実させる——こうした取り組みで、ミスマッチは大きく減らせます。「採用にかけた費用が無駄にならない」状態をつくることが、見えにくいけれど最大のコスト削減につながります。採用は「採って終わり」ではなく「定着まで」で費用対効果を考えましょう。

削減策3:採用業務を効率化する

内部コスト(採用に関わる工数・人件費)の削減も重要です。応募者対応や日程調整、選考管理に多くの時間がかかっていると、見えないコストが膨らみます。採用管理ツールの活用や、選考プロセスの見直しによって、これらの業務を効率化できます。

また、自社で対応しきれない場合は、採用代行(RPO)の活用も選択肢です。煩雑な実務を外部に委託することで、社員はコア業務に集中でき、トータルでの効率が上がることもあります。コストを「削る」だけでなく、「かけるべきところにかけ、効率化できるところは効率化する」というメリハリが、賢いコスト管理の鍵です。

助成金・補助金を活用する

採用コストを抑える方法として、国や自治体の助成金・補助金の活用も視野に入れましょう。特定の条件を満たす採用(特定の層の雇用や、雇用環境の整備など)に対して、国などから助成を受けられる制度が存在することがあります。これらをうまく活用すれば、実質的な採用・雇用コストを抑えられます。

ただし、助成金・補助金は要件が細かく定められており、募集時期や予算にも限りがあります。また、制度は年度ごとに変わることも多いため、最新の情報を確認することが欠かせません。自社が対象になる制度があるか、専門家や行政の窓口に相談しながら、活用できるものは積極的に取り入れるとよいでしょう。返済不要の資金を採用に充てられる可能性があるのは、大きなメリットです。

採用コストを「見える化」する

コスト削減の第一歩は、現状のコストを正確に把握することです。多くの企業では、採用にいくらかかっているかが曖昧なまま、なんとなく予算を使っています。これでは、どこに無駄があるのか、どの手法が効率的なのかが分かりません。まずは、手法ごとにかかった費用と採用人数を記録し、採用単価を「見える化」しましょう。

記録を続けることで、「この媒体は費用の割に採用につながっていない」「リファラルは低コストで定着率も高い」といった傾向が見えてきます。データに基づいて、効果の高い手法に予算を配分し、効果の低い手法を見直すことで、全体のコストを最適化できます。感覚ではなく数字で採用を管理することが、継続的なコスト削減の土台になります。

コストをかけるべきところを見極める

コスト削減というと「すべてを安く」と考えがちですが、本当に大切なのは「メリハリ」です。削るべきところは削り、かけるべきところにはしっかり投資する——この見極めが、賢い採用予算の使い方です。たとえば、自社の魅力を伝える採用サイトや、ミスマッチを防ぐ丁寧な選考プロセスには、投資する価値があります。

これらは一見コストに見えますが、応募の質を高め、早期離職を防ぐことで、長期的にはコストを大きく削減します。逆に、効果の薄い広告への惰性的な出稿などは、思い切って削減すべきです。「安いか高いか」ではなく「その費用が採用の成果につながるか」で判断することが、コストを最適化する考え方の核心です。

業種別に見る採用コストの考え方

店舗・サービス業

継続的・大量採用が多いため、求人媒体やリファラルでコストを抑え、定着率向上で再採用コストを減らします。

IT・専門職

採用難易度が高く単価も上がりがち。スカウトやリファラルを活用し、ミスマッチ防止で投資を無駄にしない工夫を。

中小企業

限られた予算の中で、低コストのリファラルや自社発信を軸に、費用対効果の高い採用を設計します。

採用コスト削減で注意すべきこと

コスト削減を進める際には、いくつかの注意点があります。最も避けたいのは、コストを削った結果、採用の質が下がってしまうことです。安さだけを優先して魅力的でない求人を出したり、選考を簡略化しすぎたりすると、ミスマッチが増え、かえって早期離職という形で大きなコストを生みます。これでは本末転倒です。

また、採用担当者の工数を無理に削ると、候補者対応が雑になり、応募者の志望度低下や辞退を招くこともあります。コスト削減は「成果を維持・向上させながら無駄をなくす」ことが大前提です。短期的な支出だけを見て削るのではなく、採用の質・スピード・候補者体験を損なわない範囲で、賢く効率化することを心がけましょう。削減と質のバランスを保つことが、持続可能な採用につながります。

よくある質問(FAQ)

Q. 採用単価はどれくらいが適正ですか?

A. 職種や採用難易度によって大きく異なるため、一概には言えません。他社と比べるより、自社の採用単価を把握し、定着率とあわせて費用対効果を改善していくことが大切です。

Q. とにかく安く採用するにはどうすればいいですか?

A. リファラル採用や自社SNS・採用サイトの活用がコストを抑えやすい手法です。ただし、安さだけを追うとミスマッチのリスクもあるため、質とのバランスが重要です。

Q. コストをかけずに応募を増やせますか?

A. 求人内容の改善や自社の魅力の発信で、同じ予算でも応募の質と量を高められます。お金をかける前に、まず伝え方を見直すことが効果的です。

まとめ|採用コストは「費用対効果」で考える

採用にかかる費用は、外部コストと内部コストからなり、手法によって相場が大きく異なります。コスト削減の鍵は、単に支出を削ることではなく、「費用対効果を高める」ことです。低コスト手法の活用、ミスマッチと早期離職の防止、業務の効率化という3つの視点で、トータルのコストを最適化しましょう。特に、定着率を高めて採用の無駄をなくすことが、最も効果的なコスト削減になります。目先の安さではなく、全体最適で採用コストを捉えることが重要です。

株式会社cantikでは、クライアント企業の採用コスト最適化を、手法の選定からミスマッチ防止、求人原稿の改善までご支援します。費用対効果の高い採用を実現したい企業さまには、具体的なご提案も無料でお作りしますので、お気軽にご相談ください。

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