2026/06/23人材(企業向け)
通年採用時代の採用計画の立て方|変化に強い採用設計の考え方
かつての採用は、新卒一括採用に代表されるように、決まった時期に一斉に募集し、選考し、入社させる「スケジュールありき」の活動でした。しかし近年は、新卒・中途を問わず、必要なタイミングで通年的に採用する企業が増えています。通年採用は柔軟である一方、「いつ、何人、どう採るか」を自社でコントロールする必要があり、計画の立て方が成果を大きく左右します。本記事では、通年採用の時代に合った採用計画の考え方と、立て方の手順を整理します。
通年採用とは何か、なぜ広がっているのか
通年採用とは、特定の時期に限定せず、年間を通じて必要に応じて採用活動を行う方式です。中途採用ではもともと一般的でしたが、新卒採用においても通年で行う企業が増え、採用の考え方そのものが変わりつつあります。
背景には、事業環境の変化のスピードが上がり、必要な人材も流動的になっていることがあります。決まった時期にまとめて採用するだけでは、事業の変化に追いつけません。必要なときに必要な人材を確保できる通年採用は、こうした変化に対応するための仕組みといえます。
通年採用のメリットと難しさ
- メリット:事業の状況に応じて柔軟に採用できる、優秀な人材との出会いを逃しにくい、選考に余裕を持てる
- 難しさ:採用活動が年間を通じて続くため工数管理が必要、計画がないと場当たり的になりやすい、母集団形成を継続する仕組みが要る
通年採用における採用計画の役割
通年採用では、決まったスケジュールがない分、自社で計画を持っていないと採用活動が後手に回ります。「欠員が出てから慌てて募集する」「現場から要望が来てから動く」といった対応では、よい人材を確保しにくく、採用単価も膨らみがちです。採用計画は、事業計画と連動させて「いつ、どんな人材が、何人必要になるか」を見通し、先回りして動くための土台になります。
採用計画を立てる手順
ステップ1|事業計画から必要人材を逆算する
採用計画の出発点は、事業計画です。今後の事業展開や組織の成長を踏まえ、どの部門に、どんなスキルを持つ人材が、いつ、何人必要になるかを洗い出します。現場任せにせず、経営や各部門と連携して全社的に見通すことが重要です。
ステップ2|採用要件とペルソナを定義する
必要な人材像が見えたら、ポジションごとに採用要件を整理し、採用ペルソナを定義します。MUST要件とWANT要件を切り分け、求める人物像を言語化しておくことで、後の母集団形成や選考の判断軸が定まります。
ステップ3|採用手法とチャネルを設計する
ポジションごとに、どの手法で母集団を形成するかを設計します。求人媒体、人材紹介、ダイレクトリクルーティング、採用広報など、それぞれの特性を踏まえて組み合わせます。通年で採用するポジションについては、継続的に母集団を育てる仕組み(採用広報やスカウトの定常運用など)を組み込んでおくと、必要なときに動きやすくなります。
ステップ4|年間のスケジュールと体制を組む
通年採用といっても、すべてを同時に進めるわけではありません。優先度の高いポジションから着手し、年間を通じてどの時期に何に注力するかの大枠を描きます。あわせて、採用業務を担う体制と工数を確認し、社内で回しきれない部分は外部活用も検討します。
ステップ5|KPIを設定し、進捗を管理する
計画を立てたら、進捗を測る指標を設定します。応募数、選考通過率、内定承諾率、採用単価などを定点で確認し、計画と実績のズレを早期に把握します。通年採用は活動が長く続くため、定期的に振り返り、計画を調整していく運用が欠かせません。
通年採用で押さえておきたいポイント
母集団形成を「点」でなく「線」で考える
必要になってから募集を始めるのでは、母集団形成に時間がかかり、採用が後手に回ります。通年採用では、常に求職者との接点を持ち続ける「線」の発想が有効です。採用広報やスカウト、カジュアル面談などを通じて、転職潜在層との関係を継続的に築いておくことで、必要なタイミングで動きやすくなります。
選考プロセスを標準化する
年間を通じて採用が続くと、選考の判断がそのときどきでブレやすくなります。評価基準や面接の進め方を標準化し、誰がいつ選考しても一定の質を保てるようにしておくことが、通年採用では特に重要です。評価シートや面接ガイドをドキュメント化しておくとよいでしょう。
候補者対応のスピードを保つ
採用活動が常に動いていると、対応が後回しになりがちです。しかし、候補者へのレスポンスの早さは、辞退の防止に直結します。応募者管理の仕組みを整え、誰が見ても進捗が分かる状態にしておくことで、対応漏れや遅れを防げます。
計画は柔軟に見直す前提で持つ
通年採用の計画は、一度立てたら固定するものではありません。事業環境や組織の状況は常に変化するため、計画と実態のズレを定期的に確認し、必要に応じて見直すことが前提です。計画があることで「何を基準に判断すればよいか」が明確になり、変化が起きたときにも落ち着いて対応できます。計画は縛りではなく、変化に対応するための拠りどころと捉えるとよいでしょう。
まとめ|計画が通年採用を支える
通年採用は柔軟性が高い一方、自社で「いつ、誰を、どう採るか」を主体的にコントロールする必要があります。事業計画から必要人材を逆算し、ペルソナと手法を設計し、母集団形成を継続的に行い、選考と対応の質を保つ——こうした計画と運用の積み重ねが、変化に強い採用を支えます。場当たり的な対応から脱し、計画を拠りどころに採用を進めることが、通年採用時代の成果を分けるポイントです。
通年採用に合わせた採用計画の立て方や、母集団を継続的に育てる仕組みづくりに課題を感じている場合は、外部の視点を取り入れて整理してみるのも有効です。株式会社cantikでは、採用を検討する企業向けに無料相談を承っています。採用計画の設計や運用体制の見直しについて、必要に応じてお気軽にご相談ください。
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