2026/09/04コラム-SNS
SNSのデメリットと意外な落とし穴|知らずに損するリスクと回避策
SNSの主なデメリットは、運用の手間・炎上・権利と個人情報の事故・広告表示の法令違反・アカウントの管理権限、の5つです。
どれも起きてから対応すると負担が大きく、投稿前のルールと権限の整理で小さくできます。
5つのデメリットを表で整理し、投稿前の確認と法令の押さえどころ、内製か外注かの分かれ目を順に説明します。
数字や法律の内容は、消費者庁や文化庁など公開されている情報の範囲で書いています。

SNS運用のデメリットは5つに分けて考える
デメリットは起きる原因と事前にできる対策が別々なので、5つに分けて整理すると対処しやすくなります。
| デメリット | 起きること | 事前にできること |
|---|---|---|
| 1. 運用の手間 | 投稿の企画と撮影と返信に毎週の時間がかかり、忙しい時期に止まる | 週あたりの作業時間を先に見積もり、続けられる本数に絞る |
| 2. 炎上と誤解 | 意図しない受け取られ方をして批判が集まり、店の印象が下がる | 投稿前の確認項目と、起きたときの対応担当を決める |
| 3. 権利と個人情報の事故 | 他人の画像の無断使用や、お客様の顔・名前の掲載でトラブルになる | 素材の出どころと、写っている人の許可を投稿ごとに確認する |
| 4. 広告表示の法令違反 | 広告であることを隠した投稿や、根拠のない効果表現が問題になる | 広告の明示ルールと、使ってはいけない表現の一覧を作る |
| 5. アカウントの管理権限 | 担当者の退職や外注先の変更で、ログインできなくなる | 管理者権限を会社側が持ち、パスワードを個人に預けない |
手間と管理権限は運用の体制の問題で、炎上と権利と法令は投稿内容の問題です。
体制の問題は最初の設計で防ぎ、内容の問題は投稿前の確認で防ぎます。
著作権・肖像権・個人情報の事故を防ぐ4つの確認
投稿の前に素材の出どころ・写っている人・掲載する情報・引用の仕方の4つを確認します。
- 画像や動画の出どころを確認します。
ネットで見つけた画像は、投稿する側に使う権利がないと著作権の侵害になりえます。 - 写っている人の許可を確認します。
顔がはっきり分かる写真は、本人の許可を得て、許可を得た記録を残します。 - 掲載する情報を確認します。
お客様や従業員の氏名、連絡先、住所が読み取れる形で写り込んでいないかを見ます。 - 引用の形を確認します。
他人の文章を載せるときは、自分の文章が主で引用が従になるようにして、出典を明記します。
著作権法第32条は公表された著作物の引用を認めていますが、条件は公正な慣行に合致し、引用の目的上正当な範囲内で行うことです。
会社のSNSは個人的な範囲の利用ではないので、私的に使うための例外には当たりません。
フリー素材とお客様の投稿の扱い
フリー素材は利用規約で商用利用の可否とクレジット表記の要否を確認してから使います。
お客様が投稿した写真を店のアカウントで紹介するときは、元の投稿者から再投稿の許可を文章で受け取ります。
肖像権は法律の条文に定められたものではなく、判例で認められてきた権利で、本人が写る写真の扱いは慎重さが求められます。
顔が識別できる写真は、個人情報に当たる場合があるため、個人情報保護法の考え方も合わせて確認します。
炎上と誤解を防ぐ投稿前の3つの確認
炎上は投稿前に「誤解されないか」「誰かを傷つけないか」「法令に触れないか」の3点を確認する習慣で減らせます。
cantikがSNS運用の相談で提案する投稿前の確認は、この3つの視点を順に見る方法です。
- 誤解されないか。
冗談や略語と業界の言葉が、初めて見る人にも同じ意味で伝わるかを見ます。 - 誰かを傷つけないか。
特定の人や属性、他店や他社を下げる言い方になっていないかを見ます。 - 法令に触れないか。
効果を断定する表現や、広告であることの未表示がないかを見ます。
炎上が起きたときの対応フロー
起きてから慌てないように、担当者と手順を先に決めておきます。
- 予約投稿をすべて止めます。
災害やニュースの直後は、予約済みの投稿が不適切に見えることがあります。 - 該当の投稿の内容と、批判されている点の事実を確認します。
- 非表示にするか、訂正やお詫びを1本の投稿で出すかを、担当者と責任者で決めます。
- 返信は感情的にならない文面にそろえ、個別の言い争いには参加しません。
よくあるのは批判のコメントに個別で反論して議論が広がる失敗です。
説明が必要な場合は、1本の投稿にまとめて事実と対応を書くほうが、拡散を抑えやすくなります。
広告表示と効果表現で気をつける法令
広告であることを隠した投稿は、2023年10月1日から景品表示法の違反になります。
消費者庁は一般消費者が事業者の広告であると判別することが困難な表示を、ステルスマーケティングとして規制すると説明しています。
企業が第三者に依頼した投稿も対象で、規制の対象は商品やサービスを供給する事業者です。
依頼を受けた側は規制対象外とされているため、依頼する側が表示のルールを決めて伝えます。
- 社員や知人に依頼した投稿には、広告や宣伝であることが読み取れる表記を入れます。
- モニターに商品を渡して投稿してもらう場合も、提供を受けたことを表記してもらいます。
- 美容や健康に関わる店は、効果や効能を断定する言葉を使わず、薬機法の表現ルールを確認します。
「1か月で痩せる」「治る」のように結果を約束する言い方は、根拠を示せない限り避けます。
表記を決めたら、投稿ごとの確認項目に入れて、担当者が変わっても同じ基準で運用できるようにします。
効果と価格の表示で避ける2つの誤認
景品表示法は実際よりも著しく優れていると思わせる表示を優良誤認として、実際よりも著しく得だと思わせる表示を有利誤認として禁止しています。
SNSの投稿では、根拠のない「地域で一番」「効果が出た」といった言い方が、優良誤認にあたるおそれがあります。
価格については、通常の料金とキャンペーン料金を並べるとき、通常の料金で実際に販売していた実績が必要です。
投稿の文面に数字や比較が入るときは、その根拠となる資料を担当者が確認できる状態にしておきます。
根拠を示せない表現は、投稿前の確認で外します。
運用の手間とアカウントの持ち主を決める
手間は1本あたりの作業時間に週の本数を掛けて、先に月の作業時間を出しておきます。
仮に1本の企画と撮影と投稿に45分かけて週3本投稿するなら、1か月で約9時間(45分×3本×4週)です。
これに返信とコメント確認の時間を足すので、実際は10時間を超えることが多くなります。
この計算は仮の数字で、自社の1本あたりの時間に置き換えて使ってください。
| 自社の状況 | 向いている進め方 | 理由 |
|---|---|---|
| 月の作業時間が確保でき、撮影できる担当者がいる | 内製 | 現場の情報をすぐ投稿でき、費用を抑えられる |
| 忙しい時期に投稿が止まりがち | 外注か一部外注 | 企画と投稿の作業を分け、続ける仕組みにできる |
| 投稿内容の法令確認に不安がある | 外注か確認だけ依頼 | 投稿前の確認を第三者が担うと、表現の事故を減らせる |
外注する場合でも、アカウントの管理者権限は会社側が持ち、外注先には必要な権限だけを付与します。
担当者の退職や外注先の変更が起きたとき、ログインできなくなるとアカウントごと失うおそれがあるためです。

よくある質問
Q1. 小さな店でも、SNSのリスク管理は必要ですか?
必要です。
店の規模に関係なく、著作権や個人情報、広告表示の決まりは同じように適用されます。
大がかりな体制は要らず、投稿前の3つの確認と、アカウントの管理者を決めるだけでも事故は減らせます。
Q2. 著作権を侵害してしまった場合はどうなりますか?
権利者から投稿の削除や、損害賠償を求められる可能性があります。
著作権法には差止めや損害賠償の請求に関する定めがあり、故意の侵害には刑事罰の定めもあります。
気づいた時点で投稿を非表示にし、必要に応じて弁護士などの専門家へ相談します。
Q3. デメリットがあってもSNSを続ける価値はありますか?
目的がはっきりしていて、続けられる体制があるなら価値はあります。
反対に目的が決まらないまま始めると、手間だけが増えて止まりやすくなります。
まず何のために投稿するかと週に何時間を使えるかを決めることから始めます。
cantikでは、SNS運用の体制づくりや投稿前の確認ルールの設計を、ZOOM・電話・メールでご相談いただけます。
SNS運用、まずは無料相談から。
投稿は続けているのに、来店にも予約にもつながらない。
アカウントと導線を資料とデザイン案を受け取るし、方向性をご提案します。
ご相談・お見積りはすべて無料です。
お電話でのご相談(平日09:00〜18:00)
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