2026/07/30コラム-WEB
WordPressの表示速度改善|基準値と直す順番・見積の見方
WordPressの表示速度は、PageSpeed Insightsで実際の利用者の計測値を見て、基準を超えている指標から直すのが最短です。
基準はGoogleのweb.devが示すCore Web Vitalsの3つで、LCPは2.5秒以内・INPは200ミリ秒以内・CLSは0.1以下が「良好」です。
3つの基準値と測り方、直す順番、やりがちな失敗を順に説明します。
外注するときに見積書で確かめる項目も表にしました。

表示速度の基準になるCore Web Vitals3指標の値
表示速度の良し悪しはLCP・INP・CLSの3つの数字で判定します。
web.devは、ページ読み込みの75パーセンタイルの値で評価し、モバイルとデスクトップを分けて確認するよう勧めています。
75パーセンタイルとは訪問の75%がその値以内に収まっている状態のことです。
| 指標 | 測っているもの | 「良好」の基準 | 悪化しやすい原因 |
|---|---|---|---|
| LCP | ページ内で一番大きい画像や文字ブロックが表示されるまでの時間 | 2.5秒以内 | トップ画像の容量が大きい。サーバーの応答が遅い。Webフォントの読み込みが遅い |
| INP | クリックやタップに画面が反応するまでの時間 | 200ミリ秒以内 | 読み込むJavaScriptが多い。重いスライダーやポップアップがある |
| CLS | 表示中にレイアウトがずれる量 | 0.1以下 | 画像に幅と高さの指定がない。広告やバナーが後から差し込まれる |
3指標がすべて基準内に入った状態が、Googleの言う「良好」です。
GoogleはCore Web Vitalsを、検索のコアランキングシステムが他のページエクスペリエンス要素とあわせて考慮する要素のひとつと説明しています。
コンテンツの内容に代わるものではないので、記事の質を保ったまま速度を整える位置づけで取り組みます。
サーバー応答時間(TTFB)も補助の目安になる
TTFBはページを要求してから最初の1バイトが届くまでの時間で、web.devは0.8秒以下を良好とし1.8秒超を不良としています。
TTFBはCore Web Vitalsの指標そのものではありませんが、これが遅いとLCPも遅れます。
LCPが基準を超えているときは、画像より先にTTFBを測っておくと原因の切り分けが早くなります。
PageSpeed Insightsで現状を測る4つの手順
測定は無料のPageSpeed Insightsで足ります。
- PageSpeed Insightsを開き、トップページではなく、問い合わせの多いページのURLを入れて分析します。
- 結果はモバイルを先に見ます。
利用者の多くがスマートフォンで見ているサイトが多いためです。 - 「実際の利用者の計測値」と「その場で再現した計測値」を見分けます。
前者が過去28日間の実測(フィールドデータ)、後者が検査環境での再現(ラボデータ)です。 - LCP・INP・CLSのうち、基準を超えた指標に印をつけます。
この印が次の章で最初に直す対象になります。
パフォーマンススコアは90以上が緑、50から89が黄、50未満が赤で表示されます。
PageSpeed Insightsの説明では、ラボデータのスコアが良くても実際の利用者の体験が良いとは限りません。
アクセスが少ないページは実測値が出ないことがあり、その場合はサイト全体の値に切り替わるか、実測値自体が表示されません。
実測値が出ないときはSearch ConsoleのCore Web Vitalsレポートと、ラボデータの数値を併用します。
直す順番は影響が大きい5つの作業から
順番はLCP画像・画像の容量・プラグイン・キャッシュ・サーバーの5つで進めます。
上から順に費用がかからず戻しやすい作業になっています。
1. トップ画像を見直す(LCPの改善)
LCPの対象はページ最初の画面で一番大きい画像か文字ブロックです。
WordPressは5.5から画像に遅延読み込み(loading=”lazy”)を標準で付け、6.3からは最初の大きな画像に読み込み優先の指定(fetchpriority=”high”)を自動で付けます。
テーマや高速化プラグインがトップ画像にも遅延読み込みを付けている場合は、その指定を外します。
2. 画像の形式と容量をそろえる
管理画面の「メディア」を開き、容量が大きい画像から順に見ていきます。
WordPress 5.8からWebPをアップロードして使えるようになり、公式の開発ノートはJPEGやPNGより平均で約30%小さいとしています。
画像は表示する大きさに合わせて縮小してから入れ、幅と高さの指定を残します。
幅と高さの指定はCLSの悪化も防ぎます。
3. プラグインを1つずつ止めて測る
管理画面の「プラグイン」から「インストール済みプラグイン」を開き、役割が重なるものを洗い出します。
1つ停止するたびにPageSpeed Insightsで測り、数値が変わらないものは削除候補にします。
作業は本番サイトでなく、複製した確認用の環境で行うと安全です。
4. キャッシュは1系統にそろえる
キャッシュは作ったページを保存して次回の表示を速くする仕組みです。
サーバー側の機能とキャッシュ系プラグインを二重に有効にすると、更新が反映されない原因の切り分けが難しくなることがあります。
更新したのに古い表示が出るときは、キャッシュの削除を先に試します。
5. サーバーとPHPのバージョンを確認する
TTFBが基準を超えているときは、レンタルサーバーの管理画面でPHPのバージョンを確認します。
WordPress公式の動作要件のページに載っている推奨版より古い場合は、バージョンを上げる作業が効果の大きい手段になります。
上げる前にテーマとプラグインが対応しているかを確認します。
指標別に原因と直し方を分ける判断表
どの指標が基準を超えたかで、先に見る場所が変わります。
| 基準を超えた指標 | 先に疑う場所 | 最初にやる作業 |
|---|---|---|
| LCPが2.5秒を超える | トップ画像とサーバー応答 | 画像の容量を落とし、遅延読み込みが付いていれば外す。TTFBが0.8秒超ならサーバーを確認する |
| INPが200ミリ秒を超える | JavaScriptを読み込むプラグインとテーマの機能 | スライダーやポップアップなど動きの多い部品を1つずつ止めて、再計測する |
| CLSが0.1を超える | 幅と高さの指定がない画像、後から出るバナー | 画像に幅と高さを指定し、バナーの表示枠を先に確保する |
| 3つとも基準内 | 改善不要 | 新しいプラグインや画像を足した直後に再計測するだけにする |
基準内に入ったら、それ以上スコアを追わずに内容の改善へ時間を回します。
作業ごとの記録は1行ずつ残す
直した作業と数値は、1作業につき1行の記録にします。
記録する項目は作業した日と対象のURLと作業の内容、そして作業後のLCP・INP・CLS・TTFBの4つの数値です。
ラボデータは測るたびに少しずつぶれるため、同じ条件で3回測って真ん中の値を記録すると、改善したのか誤差なのかを見分けやすくなります。
実測値は過去28日間の集計なので、作業の結果が数字に出るまでに数週間かかります。
その間はラボデータで改善の方向を確認します。
実測値は月に1回だけ見直すと、数字の増減に振り回されずに済みます。
表示速度改善でよくある失敗4つ
よくあるのはトップ画像まで遅延読み込みにしてLCPを悪化させる失敗です。
高速化プラグインの「すべての画像を遅延読み込み」をオンにすると起きやすく、PageSpeed Insightsでは最初の画像が遅れて読み込まれたという診断が出ます。
2つ目はプラグインを本番サイトで直接削除して表示崩れや機能停止を起こす失敗です。
止めて確認してから問題がなければ削除する、という順に分けて進めます。
3つ目は高速化プラグインを複数重ねて入れる失敗です。
同じ役割の機能が競合し、原因の特定に時間がかかるうえに、数値が改善したかどうかも判断しにくくなります。
4つ目は画像を縮めすぎて画質を落とし、サイトの印象まで損なう失敗です。
容量の目安にこだわって圧縮率を上げすぎると、商品や店舗の写真がぼやけて、かえって問い合わせが減ることがあります。
画像は拡大して見てもざらつかない範囲で止め、LCPが基準内に入った時点で圧縮を終えます。

自分で直すか頼むかの分かれ目と見積の確認項目
画像の見直しとプラグインの整理までは自分で進められ、テーマの修正とサーバーの設定変更は専門家に任せるのが安全です。
費用の相場は作業範囲で大きく変わるため、この記事では金額を示しません。
見積書で確かめる項目を挙げるので、比べるときの物差しに使ってください。
| 確認する項目 | 確かめる理由 |
|---|---|
| 対象のURLと目標の指標 | 「どのページのLCPを2.5秒以内にする」と書かれていないと、完了の判定ができない |
| 計測の方法と条件 | モバイルかデスクトップか、実測値かラボデータかで数字が変わる |
| 作業の範囲 | 画像の変換・プラグイン整理・キャッシュ設定・テーマ修正のどこまで含むかで金額が変わる |
| 作業前のバックアップ | 表示崩れが起きたときに元へ戻せる状態かを確かめる |
| 作業後の再計測と報告 | 改善前後の数値を同じ条件で受け取れるか |
| その後の保守 | プラグイン追加で再び遅くなったときの対応が含まれるか |
見積に対象URLと目標値がない場合は、先に決めてもらうよう依頼するのが費用対効果を判断する近道です。
cantikでは、表示速度の計測と改善の優先順位づけを、ZOOM・電話・メールでご相談いただけます。
よくある質問
Q1. 表示速度は検索順位に影響しますか?
影響する可能性はありますが、順位を決める唯一の要素ではありません。
GoogleはCore Web Vitalsを他のページエクスペリエンス要素とともにコアランキングシステムが考慮する要素のひとつと説明しています。
内容の関連性に代わるものではないので、記事の質と並行して整えます。
Q2. PageSpeed Insightsのスコアは何点を目指せばよいですか?
点数よりもLCP・INP・CLSが基準内に入っているかを優先します。
スコアは90以上が緑ですが、ラボデータの点が高くても実際の利用者の体験が良いとは限らないと説明されています。
まず実測値の3指標を確認し、基準を超えた指標から直します。
Q3. 有料のプラグインやCDNは入れたほうがよいですか?
先に無料でできる作業を済ませ、数値が基準を超えたまま残った場合に検討します。
画像の見直しとプラグインの整理だけで基準内に入るサイトもあります。
CDNはTTFBと画像の転送時間を測ってから必要かどうかを判断します。
まずは無料相談から。
「何から始めればいいか分からない」段階でも大丈夫。
いまのサイトの入口を見える化し、直す順番をご提案します。
ご相談・お見積りはすべて無料です。
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