2026/09/29コラム-SEO
競合サイト分析ツールの選び方|無料の範囲と有料の分かれ目
競合サイト分析ツールは、無料の公式ツールで自社の数字を測るところから始めて、競合の訪問数や被リンクの全数が必要になった段階で有料を選ぶのが順当です。
先に有料ツールを契約すると、ログインされないまま年間の支払いだけが残りがちです。
この記事ではcantikが自社と客先の調査で使い分けている順番を、取れる数字と取れない数字の線引きと一緒に書きます。
競合分析ツール選びは知りたいこと1つから始める
ツール選びの最初の作業は、機能を比べることではなく、競合について知りたいことを1つに絞ることです。
機能表を先に眺めると、使わない機能の数で比べてしまい、肝心の調べたいことが決まらないまま契約に進みます。
中小企業が競合について知りたがる5つの項目を、無料で足りるものと有料が要るものに分けたのが次の表です。
| 知りたいこと | 見る数字 | 取り方 |
|---|---|---|
| 競合が狙っている検索語 | titleとh1と見出し | 競合ページのソースを見る(無料) |
| 競合の価格と訴求 | 料金ページと問い合わせ導線 | 手作業で見比べる(無料) |
| 競合の地図順位 | Googleマップの順位と口コミ数 | 同じ地点から自分で検索する(無料) |
| 競合の訪問数 | 月間訪問数の推定値 | 有料ツール(実測ではなく推定) |
| 競合への被リンク | リンク元と件数の全数 | 有料ツール(無料版は自社分のみ) |
5項目のうち有料でしか取れないのは、訪問数と被リンクの全数の2つです。
残る3項目は無料で足りるので、まず手を動かしてから、足りない項目があるかを判断します。
具体的な手順をどの順で何分くらいで進めるか、5つのステップで説明します。
1. 知りたい項目を1つに決める作業を、最初の5分で行います。
2. 無料の表から該当するデータを取得する作業を、次の15分で行います。
3. 手作業で集めた競合の情報をノートやスプレッドシートに書き出す作業を、20分で行います。
4. 自社の現在の状態と集めた競合のデータを比べる作業を、15分で行います。
5. 次の1週間で直す具体的な修正箇所を1つだけ決める作業を、最後の5分で行います。
全体でおよそ1時間を目安にして、この手順を完了させます。
短時間で終わらせることで、余計な機能や高額なツールに迷わされなくなります。
最初の段階では複雑な設定を一切行わずに、ブラウザとメモ帳だけを使って手早く進めます。
この手順を終えた後に、どうしても不足する情報があるかどうかを改めて確認します。
手順を守って進めることで、本当に有料のシステムが必要かどうかの判断がつきます。
無料で取れる4つの数字と取れない3つの数字
無料で取れる数字は自社サイトのものが中心で、競合の数字は公開情報から読める範囲に限られます。
- Google Search Console:自社の表示回数・クリック数・平均掲載順位・検索語(最大16か月分)
- Ahrefs Webmaster Tools:所有権を確認したサイトの被リンクとサイト診断(自社サイトのみ)
- Bing Webmaster Tools:表示回数・被リンク・キーワード調査
- Googleキーワードプランナー:検索数の目安(幅で表示され、需要がゼロかどうかの判断に使える)
無料では取れない数字も3つあります。
取れないのは競合の訪問数と被リンクの全数と、広告費およびコンバージョン率です。
この3つを推測で埋めて提案や社内資料に載せると、あとで根拠を聞かれたときに答えられません。
「取れない」と書いておくほうが、資料の信頼は保てます。
地図の順位は自分で測れる数字の代表です。
cantikは2026年9月16日に、本社の地点から地域語9種とサービス語11種を掛け合わせた99語をGoogleマップで検索しました。
結果は99語中76語に掲載があり、51語が3位以内でした(表示倍率14固定・自社調べ)。
Googleマップの順位は検索する地点と端末で変わるため、競合と比べるときも、地点を決めて同じ条件で測る必要があります。
文例:競合分析の現状として、無料ツールで取得できるデータ範囲と自社サイトの計測結果を整理いたしました。
訪問数や被リンクの全数につきましては推測値となるため、今回の比較表には記載せず、公開情報から確認できる検索順位と掲載情報の比較を中心に取りまとめております。
有料ツールが要る場面を見分ける5つの質問
有料ツールが要るのは、競合の訪問数か被リンクの全数を、判断の根拠として使う場合です。
次の5つの質問のうち、3つ以上に「はい」と答えられるなら、有料の検討に進んでよい段階です。
- 競合のおおよその訪問数を、投資や提案の根拠に使いますか。
- 競合のリンク元を一覧にして、掲載先を狙う計画がありますか。
- 調べる競合は4社以上ですか(3社までなら手作業でも回ります)。
- 毎月ログインして数字を見る担当者が決まっていますか。
- 推定値を報告に使っても問題ない相手ですか。
費用の目安として、Ahrefsは月額129ドルのプランがあり、年に直すと1,548ドルです。
SimilarwebはAPIの利用が年約35,000ドルの規模でした。
金額はcantikが2026年に各社の公式料金ページで確認した値で、改定されることがあります。
契約前に最新の料金を公式ページで確かめてください。
無料トライアルがある場合は、トライアル期間中に5つの質問へ答えが出るかを試すと、契約後に使われなくなる失敗を減らせます。
判断の目安として、月間アクセス数が10,000を超えるメディアサイトを5社以上同時に追う場合は、有料ツールの導入によって作業時間が月あたり約15時間削減できる目安となります。
逆に調べる競合が3社以下であり、月1回の確認頻度であれば有料ツールを導入しても費用の回収が難しくなるため、無料の範囲で運用する判断が妥当です。
チーム内で担当者が複数いる場合や、毎週数字を更新する体制が整っていることも、有料化を決めるための大切な基準となります。
数字の規模感や予算のバランスをあらかじめ計算した上で、導入の可否を決定してください。
無料だけで競合を読む5ステップ
無料の範囲で競合を読むなら、自社の現状を測ってから、競合を3社までに絞って見比べる順番で進めます。
- Search Consoleを開き、左メニューの「検索パフォーマンス」で期間を16か月にします。
「クエリ」を表示回数の多い順に並べ、平均掲載順位が4位から15位の語を書き出します。 - 書き出した語のうち1つをGoogleで検索し、上位に出た同業の会社を3社選びます(ポータルサイトと広告は除きます)。
- 3社のページをブラウザで開き、右クリックの「ページのソースを表示」からtitleとh1を読みます。
どの語を前半に置いているか、何字で書いているかを記録します。 - 料金ページと事例ページと問い合わせまでのクリック数を、自社と並べて表にします。
- Googleマップで同じ地点から検索し、順位・口コミ数・写真の枚数を記録します。

記録が終わったら、数字を並べて眺めるだけで終わらせず、自社で直す項目を最大3つ決めます。
cantikの自社コラム627本を2026年9月20日のSearch Consoleで見たところ、タイトルが35字を超える記事が299本ありました。
競合のtitleを読む作業は、こうした自社の弱点に気づく入口にもなります。
直す項目まで決めて初めて、競合分析が作業として完結します。
ここでやってはいけない失敗として、数値を調べるだけで満足し、修正作業を行わない状態を放置することが挙げられます。
データを集めただけで改善策を実行しないやり方は、ただの資料集めで終わり、検索順位やアクセス数の向上には一切つながりません。
そのため調べたデータをそのまま放置するのではなく、見つけたその日のうちに自社の修正項目リストへ転記する手順を徹底します。
具体的な改善を行わないまま次の競合調査へ移ることは避け、1つの調査に対して1つの修正をセットで行うようにします。
契約後に使われなくなるよくある失敗3つ
よくあるのは数字を見るだけで終わり、施策に落ちないまま契約期間が過ぎる失敗です。
失敗の形は3つに分けられます。
1つ目:見るだけで直す項目が決まらない
競合の流入が多い順に並んだ画面を眺めて満足し、自社のどのページを直すかが決まらないまま終わります。
見たあとに「次の1週間で直すページを1つ決める」ところまでを運用に含めておくと、数字が作業につながります。
たとえば競合3社のtitleがどれも主な検索語を前半に置いていて、自社だけ社名から始まっているなら、直す項目は自社のtitleの語順です。
直した日付と変更前後のtitleをメモしておけば、4週間後にSearch Consoleで表示回数とクリック率の変化を比べられます。
多くの人が「ツールを導入すれば自動的にサイトが改善されるはずだ」という思い込みを持っていますが、実際にはツールが教えてくれるのは他社の数値や推定データだけであり、自社の文章を書き換えてくれるわけではありません。
このように考えてしまう理由は、管理画面のグラフやランキングを見ているだけで何か大きな仕事をしたような達成感を得てしまうためです。
実際には画面を眺めている時間よりも、自社のページを開いて不十分な見出しを書き直している時間のほうが成果に直結します。
この勘違いを防ぐためには、ツールを開く時間を1回あたり15分以内に制限し、残りの時間は自社サイトの編集作業に充てるというルールを設けることが効果的です。
ツールはあくまで問題点を見つけるための拡大鏡に過ぎず、実際に手を動かして修正を行うのは自分自身であることを常に意識してください。
2つ目:推定値を実測として報告する
有料ツールが出す競合の訪問数は推定値で、実測ではありません。
報告資料には「ツールによる推定」と書き、自社のSearch Consoleの実測値とは別の欄に置きます。
同じ競合でもツールが違えば推定値は違う数字になるので、複数のツールを並べて「この会社は月に何人」と断定する使い方は避けます。
使い道を競合同士の大小関係や数か月での増減の向きまでに留めると、誤読が減ります。
正確な確認を行うためには、まずツールのレポート画面を開き、データソースの項目に「推定」「モデル算出」といった注記が記載されているかどうかを目視で確認します。
次に表示されている数値が過去のサンプルデータを元にした予測値であることを前提として受け入れ、社内報告の際は「推定値に基づく傾向」という表現に留めます。
判断の線引きとして、数値そのものを的な事実として扱わず、前月比での増減の方向性を見るための参考データとしてのみ利用するというルールを徹底します。
この確認手順を踏むことで、根拠の曖昧な数値をそのまま意思決定に使ってしまうリスクを防ぎ、安全に分析結果を運用できるようになります。
3つ目:担当者が決まらないまま年間契約をする
誰が週に何回ログインするかを決めずに契約すると、数か月で見る人がいなくなります。
契約前に担当者の名前と見る曜日を決めてください。
見る項目も最初から3つ以内に絞り、毎回同じ画面を同じ順に開くと、慣れていない人でも続けられます。
3か月続けても直す項目が出てこない場合は、そのツールの機能が現場の課題に合っていないサインです。
担当者が決まらないまま年間契約を結ぶ失敗を防ぐため、以下の手順に沿って契約前の準備を整えてください。
- 運用担当者の決定を、契約の1週間前までに済ませます。
- 週に確認する曜日の設定を、カレンダーに登録します。
- 見る数値を検索順位と流入数の2つに絞り、ログインする時間を毎週月曜日の午前9時に固定します。
- 最初の1か月間で見る画面の順番を固定し、ログイン手順のマニュアルを1枚の紙にまとめます。
自社で見る・一部頼む・全部頼むの切り分け
調べて直す作業を社内でどこまで持てるかで、頼み方は3つに分かれます。
判断の軸はツールの有無ではなく、数字を見て直す人が社内にいるかどうかです。
| 体制 | 向く状況 | 最初の一歩 |
|---|---|---|
| 自社で全部見る | Web担当者がいて、週に決まった時間を割ける | Search Consoleの確認から始める |
| 一部を頼む | 数字は見られるが、直す作業の手が足りない | 競合3社の比較表づくりだけ依頼する |
| 全部頼む | 担当者がおらず、調査から修正まで任せたい | 現状の診断を受けて優先順位をもらう |
文例:制作会社への質問として「自社で競合分析ツールを導入した場合の初期設定や、月々の確認項目の選定までをサポート範囲に含めることは可能でしょうか」と送信します。
cantikのホームページ制作サブスクは、初期費用0円・月額19,800円(税別)からで、契約は1年ごとです。
プランごとの違いはプランのページに載せています。
含まれる集客施策の範囲はプランごとに異なるため、競合分析まで頼みたい場合は、希望する内容を先にお伝えください。

ツールを契約する前に、自社の状況でどこまで無料で足りるかを一緒に確認することもできます。
cantikでは、競合の見方からSEOの進め方までを、ZOOM・電話・メールでご相談いただけます。

知らないと損する注意点
ツールを入れれば順位が上がると思われがちな誤解
高額な競合分析ツールを契約すれば自動的にサイトの順位が上がると考える人が多くいます。
実際にはツールが教えてくれるのは他社の数値や推定データだけであり、自社の文章を書き換えてくれるわけではありません。
画面を眺めている時間よりも、自社のページを開いて不十分な見出しを書き直している時間のほうが成果に直結します。
ツールを開く時間を1回あたり15分以内に制限し、残りの時間は自社サイトの編集作業に充てるルールを設けてください。
推定値が正確な実測だと思われがちな誤解
有料ツールが出す競合の訪問数や被リンクの数はあくまで推定値であり、実際の数値を正確に表したものではありません。
同じ競合を複数のツールで調べると数値が異なるため、この数値をそのまま社内報告で断定して使うと根拠を問われたときに答えられなくなります。
ツールのレポート画面にあるデータソースの注記を確認し、数値そのものではなく前月比での増減の方向性を見るための参考データとして扱ってください。
担当者を決めずに導入して使われない誤解
誰が週に何回ログインするかを決めずに年間契約を結ぶと、数か月で誰もログインしなくなります。
契約前に担当者の名前と見る曜日を決めておかないと、費用の回収が難しくなります。
運用担当者の決定を契約の1週間前までに済ませ、週に確認する曜日と見る数値をあらかじめ固定してカレンダーに登録してください。
いまの状態を確かめるチェックリスト
現在の競合分析やサイト運用の状態を確かめるために、以下の8項目を確認してください。
- 検索コンソールを開いて過去16か月の検索語を見ている
- 調べる競合を3社以内に絞っている
- 競合のtitleとh1の文字列をソースから読んでいる
- 自社と競合の料金ページを手作業で見比べている
- Googleマップで同じ地点から検索して順位を測っている
- 調べたデータをスプレッドシートやノートに書き出している
- 数字を見たあとに次の1週間で直す項目を1つ決めている
- 修正した日付と内容をメモして後から結果を追っている
×の項目が多い場合は、まず検索コンソールを開いて表示回数の多い検索語を1つ書き出すことから始めてください。
そこから競合のtitleを調べて自社の見出しを直す作業を最初の1ステップにします。
自分で手を動かす時間がどうしても回らない場合は、外部の専門家に分析や修正を任せる選択肢もありますので、お気軽に無料相談へご連絡ください。
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